新型コロナウイルスに関する新着情報

新型コロナウイルス感染症の陽性者の仕事復帰について

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新型コロナウイルス感染症の陽性者は、いつから仕事に復帰すればよいでしょうか?

新型コロナ陽性者は仕事にはいつから復帰してよいのでしょうか。

いつまで感染性があるのでしょうか。

 

保健所では厚生労働省の通知に従って下記のように、有症状者、無症状病原体保有者とも、10日間の自宅療養のあと職場に復帰して良いとしています。(PCR陰性は不要)

<宿泊療養or自宅療養から職場復帰目安>

(宿泊療養又は自宅療養解除の基準は退院基準と同様)

1.有症状者

①発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快*後72時間経過した場合。(PCR陰性は不要)

2.

① 検体採取日から10日間経過した場合。(PCR陰性は不要)

しかし企業によっては、職員の職場復帰に際してPCR検査が陰性であることを要求する企業もあります。陰性を確認しなくて大丈夫なのでしょうかと心配されます。

新型コロナウイルス感染症患者での鼻咽頭の検体を用いた研究では、PCR検査が陰性になるまでは中央値で20日かかることが分かっています。

しかし以下の2つの研究①②から、発症から1週間を超えればほとんど感染性はなくなることが示唆されています。発症から10日以上経過していれば他の人にうつす可能性はかなり低いと言って良いでしょう。

つまり、

「PCR検査が陽性=感染性あり」ではありません。

なぜなら、PCR検査はウイルスの遺伝子の特定の領域を検出しているものです。ウイルスそのものではないため、死んだウイルスの断片を引っ掛けているだけのことがあります。退院後に再度新型コロナウイルス陽性となる方が確認されていますが、この再陽性の事例はウイルスの残骸を再び拾っているだけであって、感染性はないと考えられています。

 

研究①

発症からの日数とウイルス培養陽性/陰性の推移(https://doi.org/10.1038/s41586-020-2196-xより)

発症から8日目まではウイルス培養が陽性になる事例がありますが、9日目以降で陽性になった検体はありませんでした。つまり8日目までは感染性のあるウイルスが分離できたということになります。

研究②

濃厚接触者の発症率と感染者の発症からの日数との関係(doi:10.1001/jamainternmed.2020.2020)

台湾から100例の確定患者とその濃厚接触者2761人についての報告では、

濃厚接触者のうち発症したのは、発症前または発症から5日以内の確定患者と接触した人だけであり、発症から6日以降に確定患者と接触した人のうち新型コロナに感染した人はいませんでした。

 

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