2020年11月20日
医療
抗原検査における抗原検知は以下のようになされます。
SARS-CoV-2の抗体を認識する抗体がセットされた検出用紙片に、検体を数滴たらし、抗原に対して抗体が示す反応を視覚的、または電気ていに検出することによって抗原を検知します。
抗原検査では、抗原を増幅することは無く、加えて、検出用紙片に流すために、検体をバッファー液で薄めることが、さらに感度を低下させることになります。
これらの結果、多くの抗原検査の感度は50%~90%の範囲に留まります。
また、抗体が非選択的にも結合する傾向を帯びていることが課題で、偽陽性の可能性がわずかに存在し、特異度が完全に100%であるとも言えません。
UCLAのOtto Yangは、感度90%と特異度100%が達成されたとしても、それでも1,000人の感染者のうち100名を偽陰性と判定することになりその100名がスプレッダーとなるリスクを無視できないとし、検査結果はCOVID-19対策に混乱を招くことになるとしています。
一方、PCR検査では、RNAを増幅することで、数コピーのウイルス粒子も検出可能であり、感度98%と特異度ほぼ100%を実現しています。
PCR検査自体は非常に高感度の検査であり、偽陰性は測定の過程ではなく、拭い液採取の過程で不十分な検体採取のために生じることが多いです。また偽陽性も稀です。
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